製作風景①で紹介したサップボード(4m)は大きすぎるため、
下記のラインナップを試作しました。
・サップボード 3m × 1本
湖などの波の無い水面で使用し、パドルを使って進むボードです。
・サーフボード 2.5m × 1本
海などの波のある水面でサーフィンを楽しむボードです。
・アライア 2m × 2本(2タイプ)
原始的なサーフボードです。薄い一枚板などで製造します。
・ハンドプレーン 2本(2タイプ)
海などの波のある水面でボディーサーフィンを楽しむ手に装着するボードです。
製作初期からほぼ完成に至るまで、製作工程をざっくりと様子をご紹介します。
スギ材原板の加工
ボードの材料には、地元のスギを用います。サップボード、サーフボードは寸法が大きいため、複数の板材・角材を継ぎ加工して原板を作成します。
アライアは木頭杉の一枚板の他、3枚継ぎ(トライアングルフィンガージョイント!)も試作しました。
角材を継ぐ(つなげる)前に、軽量化と浮力増大を目的とした穴あけを行います。これはチャンバー工法と呼ばれる技術です。
続いて、フィンガージョイントという継ぎ加工により、個々の角材を合体させて一枚の原板にします。接合部はぎざぎざの溝や本実を入れた上で接着剤を塗布して強度を担保します。
原板の小口面には、水の浸入を防ぐために切り込みを入れない工夫をしています。
アライアは一枚板の他、継ぎ加工をした製品試作にもチャレンジしました。
斜めに配置しました。これをトライアングルフィンガージョイントと名付けました!
ボードの加工
原板ができたところで、ボードの加工にうつります。シェイパーと木工職人が木材に適した形状をとり、端切り、溝掘りなどの作業を進めていきます。
アライア一枚板タイプはここからの登場です。とはいえ、加工前の板材の乾燥には数年を要しています。じっくり時間をかけて乾燥することにより狂いが少なく、軽くて強い材に仕上がっています。
サーフボードにはフィンをつけます。もちろんこちらも材料は地元の木材です。硬くて強いケヤキを使います。
仕上げ加工
形が整った後は、デッキ面のうづくり加工や表面保護の塗装を行います。
強度や耐久性を上げるのはもちろんのこと、木目(木の模様)の美しさを際立たせていきます。自然系のオイルやウレタン系の塗装により、スギのいろいろな表情を見ることができます。
製作中の写真などはシェイパーの高森氏のインスタグラムにも随時アップされておりますので是非ご覧ください(^^)!
https://www.instagram.com/yasuindianeagle/